2005年09月12日
通り池
この道の白さ、木漏れ日の明るさが沖縄ですね。
夜は、月がこの道を白く明るく照らし、蛍がたくさんみえました。
この前に立って手をたたけば、
海の底の竜宮からお使いが来そうですね。
通り池は、水中でつながったふたつの池からなっています。
自分の影を映すと、さざ波にゆらゆらと何かがみえてきます。
群れ泳ぐ縞々の魚が金色に輝くのも、
銀色にきらめく優雅な細長い魚もきれいですが、
小型のサメなぞは、この水と光の加減でからだをくねらせるたび
虹色に色がかわっていきます。
継子伝説や人魚伝説は、このこわいくらいの美しさからでしょうか。
深い底から水面にあらわれる、きらきらとうつろいゆくもの
刻々と色を変える青の深さ、
そして目をとじて手をかざしたり、時の経つのがあっというまです。
池の淵の岩壁が水琴窟のようで、水音が鈴のように響きます。
鳥の声もいろいろきこえます。
今宵は、半月が、鏡に反射するように、まぶしいくらい湖面に映え、
さざ波や水滴が月光を乱反射しているのでしょうが、
まるで夜光虫のように池の思わぬ暗がりの一部が
きらきらと輝くさまは、とても幻想的でした。
通り池の少し先に「なべ底」と名づけられた穴があります。
私は、この底をのぞきこみ水音が響くのをきいたとき、自分が過去にこんな穴で暮らしていた、という錯覚に陥りました。
あとで宿のご主人にきいたところ、ここは「龍の頭」だそうです。
宿にはこの上に出た昇り龍の雲のポスターが貼られています。
この写真は、朝方、東からの陽が入った時に撮りました。
何か出てきそうですよね。