2006年02月02日
2005年10月12日
野々宮
黒い鳥居と小柴垣。小柴垣草子に思いをはせながら、
抹茶クリームあんみつ。
ここには龍神さまが封印されているとか。
これまた、抹茶クリームのような苔庭。
繭細工の白い龍がすてきでした。
2005年10月09日
下御霊神社 秋の龍
おいしいお水でも知られるこの神社。
鳥居をくぐる前から、空にみえる雲龍が気になったのですが、
本殿前で手を合わせると、
ぶわーーーっと何かが勢いよく迫ってきて、
思わずからだが後ろにのけぞりました。
それは、私のからだのまわりをめぐると、また、
やってきた時と同じ勢いで去っていかれました。
まるで、龍に夏の疲れを選択してもらって、
もっていってもらったみたいです。
河原町三条にある、スギトラのフルーツサンド。
パイナップル・キウィ・バナナの定番のほかに、
秋は、いちじく、柿、ぶどうが入ってました。
生クリームでやさしくくるまれたビタミン補給。
彼岸花のてぬぐい。
2005年09月26日
梨木神社
京都御所、梨木神社は今、参道が萩にやわらかく包まれています。
ここでお水を汲んで、出町ふたばの「豆餅」と京都御所の芝生で。
左にあるのは黒糖団子。
2005年09月18日
上賀茂神社 月光の舞
仲秋の名月の晩に上賀茂神社で
ピアノによるベートーベン「月光」とドビュッシー「月の光」に合せて
味方玄(しずか)さんという能楽師の方が舞われました。
夜の神社は、また独特の風情がありますね。
ほんとうに美しかったです。
伊良部島でみた、海に照る月の光を思い出しました。
2005年09月14日
2005年09月13日
伊良部島 御嶽めぐり
創世神話のある黒浜御嶽です。
入り口に立派な女郎蜘蛛が巣をかけていました。
カミンチュの方々が先ほど拝みをしたばかりですが・・・。
蜘蛛の巣ははらわないのですね。
これが、ウタキの中から眺めた海。佐和田の浜。
十色の海といわれるとおり、あらゆる青が模様を描いています。
乗瀬御嶽と渡口の浜
大きな貝を背負ったやどかりがお迎えにあらわれ、香炉の後ろにごそごそとお隠れになりました。
仲御嶽
ここは、がじゅまるがご神木のようですね。
葉陰にきじむなーがいそうなこの木に、この時は、ひよどりが。
比屋地御嶽
ウタキの敷地内に生えているパパイヤ。
パパイヤの実、て幹に直接ぶらさがるのですねぇ。エロティック。
2005年09月12日
通り池
この道の白さ、木漏れ日の明るさが沖縄ですね。
夜は、月がこの道を白く明るく照らし、蛍がたくさんみえました。
この前に立って手をたたけば、
海の底の竜宮からお使いが来そうですね。
通り池は、水中でつながったふたつの池からなっています。
自分の影を映すと、さざ波にゆらゆらと何かがみえてきます。
群れ泳ぐ縞々の魚が金色に輝くのも、
銀色にきらめく優雅な細長い魚もきれいですが、
小型のサメなぞは、この水と光の加減でからだをくねらせるたび
虹色に色がかわっていきます。
継子伝説や人魚伝説は、このこわいくらいの美しさからでしょうか。
深い底から水面にあらわれる、きらきらとうつろいゆくもの
刻々と色を変える青の深さ、
そして目をとじて手をかざしたり、時の経つのがあっというまです。
池の淵の岩壁が水琴窟のようで、水音が鈴のように響きます。
鳥の声もいろいろきこえます。
今宵は、半月が、鏡に反射するように、まぶしいくらい湖面に映え、
さざ波や水滴が月光を乱反射しているのでしょうが、
まるで夜光虫のように池の思わぬ暗がりの一部が
きらきらと輝くさまは、とても幻想的でした。
通り池の少し先に「なべ底」と名づけられた穴があります。
私は、この底をのぞきこみ水音が響くのをきいたとき、自分が過去にこんな穴で暮らしていた、という錯覚に陥りました。
あとで宿のご主人にきいたところ、ここは「龍の頭」だそうです。
宿にはこの上に出た昇り龍の雲のポスターが貼られています。
この写真は、朝方、東からの陽が入った時に撮りました。
何か出てきそうですよね。
2005年09月02日
伊良部の民話 犬婿入り
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犬婿入り 伊良部町仲地 語り手 西原マツ
昔よ、大きい犬を養っておって、戦争のとき敵の兵がもうたくさんだから、お父さんは、もう負けるかなあと思って、犬を戦争に連れて行ったそうだ。したら、その犬がねえ、戦のときにみんなに噛みつきて敵を殺してねえ、勝ち戦をして来たそうだ。でも、家に帰ってきて、その犬にうまいご馳走をこしらえて与えたら、
「私は、なにもご馳走はいらない」
とその犬はねぇ、食べないでおったそうだ。
「なんで食べないか。じゃ、あなたには何をさしあげるか。ご恩返しをばなにをするか」とお父さんが言うたら、
「娘を私に与えればそれが恩返しだ。私はその他にはなにをも欲しくない」と言った。これが助けてくれたから、お父さんも、どうしても犬のいうとおりにしなければならないと、この犬と娘を結婚させようと思っておってからに心配ながらも、もう娘を呼んでねぇ、
「お父さんの敵をば、この犬がみんな倒した。恩返しをばあんたをもらうと言うておる。こんなに言うておるからあんた犬の妻にならないかあ。」と言うたら、
「いいさあ、もう死ぬか生きるかと戦争に出てから、お父さんの命助けてくれてあるから、私は、お父さんの言うとおりにします」と。
お父さんは、「じゃあ、娘を犬に与える」と言うて、犬を呼んできて、
「あなた二人、夫婦しなさい。」と言うたら、犬は喜んで、そのときから飯もなにをも食べておった。
ある日、家族どうし座っておってたら、その犬が、
「私は、これから一週間の間は隠れていて、人にも見えないし、あんた方にも見えないように隠れているから、私の出て来るまでは私を捜すなあ」と言うて出て行ったそうだ。
「私は一週間隠れているから、私の出て来るときを待っていなさい。」と言うたけどねえ、出て行ってからもう六日なっていたそうだ。この女がねえ、
「六日なってね、物をも食わないでおって、もう死んでないかなあ。でもう、私は、それの妻としてからに、もう死んだらどうするかなあ。」
と思って、捜しまわってねえ、どこにいるかなあともう、家の周囲をもみんな捜してみたら、昔はカヤの束なんかをねえ持って来て、どこにも積んでおったってよう。それの中に犬が入っていたから、女がこれをカヤをみんなひとつずつ取って、捜してみたらそこにもう、きれいな男になってねえ、座っておって、
「なんであんたは、一週間私を見るなと言うたら見たか」
もう言うてから。犬にはここに尾があるでしょう。
「ここからここまでは人間になった。もう明日までおったら、この尾はないのに、これがもうすでるまでは、なんで、私を見ないでからなかったかあ。もう今からはだめだねえ」と言ったが、人に見られたからもう今からしかたないと、もう人間になって、きれいな男に生まれ変って出てきた。
だけど、ここの尾は、方言で言うズゥと言うが、犬のそれだけはあったそうだ。
「そこは、着物もつけるし、服を着けるから、人には見られんでしょう。」
ともう女は、こんなにきれえな男になって連れて来たら、もう人間になっているから、ともう、お父さんとお母さんはもう喜んで、結婚お祝いしておった。だけど、結婚して子どもを産んでみたら、顔の作り方はもう、みんな人間みたように、手も足もきれいに産まれたけど、犬の子どもだから、みんな尻には足があって産まれたそうだ。たくさん子どもを産んでねえ、成功してお父さん孝行として、食べたという話がある。これはお父さんたちから聞いた話だ。
平成元年九月伊良部町発行『いらぶの民話』掲載話
2005年09月01日
伊良部の民話 蛇婿入り
沖縄の異類婿入り譚資料から伊良部の昔話をご紹介します。
昔話は目で読むものではなく、耳できくもの
これも声に出して読んでみると、いっそう味わいがあるかと思います。
○蛇婿入り 伊良部町長浜
語り手 松川カニメガ 昭和51年聴取
昔よ、若い娘と、それから隣に年寄りの女の人と会っておったってよ。
この若い娘のところに男が来るようになって、自分の前に来るときは、チョンマゲを上等に結んで男みたように来て、娘を抱いて行く行くしているのにあんなしておっても、もう誰かわかられんからよ、若い娘は、隣のお婆に聞いたそうだから、
「はぁい、自分の家には、もう上等にチョンマゲを結んだ誰ともわかられない人が、毎夜、毎夜来て、夜はいっしょに眠って、行く行くしているけど、これが誰かわからんねぇ」と。
妊娠してまでもおったそうだから、娘が隣の年寄りに話したそうだ。で、
「そうか、これはねぇ、わかなれなければ、上布の原料の苧(ぶぅ 麻の苧)ね、あれを,マグゥ(萱で編んで作った笊)のいっぱいつないでおって、あれに針の目にあれを抜いておって、これを髪に刺しておいて、後でたぐってこんなにして行けば、これは誰の男とあんたにはわかられる」
と年寄りが教えたそうだ。娘はこれを聞いて、
「そうか」
と、年寄りの言うようにやって、その娘が行ってみたらもう、これが大きな蛇になって墓の洞窟に入って行ったそうだ。
女は、この蛇とねむって妊娠していたそうだから、
「また、私はこんなにして行ってみたら、あんたの教えたとおりして行ってみたら、これが蛇になってる。あれの子どもを自分は妊娠しているから、私はこれをどんなにするかねぇ。蛇が生まれるかねぇ」
とまた隣のお婆に聞いてみたそうだ。で、隣のお婆は、
「心配するなよ。三月三日(村人が浜下り行事をする日)に海に行ってね、で、波を七回飛び越えて潮水を浴みれば、病気でも子どもでも、なんでも、もう流れていくからね、あんなにやりなさい」
と教えたそうだ。三月三日に教えられたとおり行って水を浴びたら、浜のいっぱいもう蛇が下りていって、
「あぁ、もうみんなもう下りていっているから、これは自分は生きることができるねぇ」とあれをやってきて、「お婆の教えるとおりやってみたら、あんなに蛇が浜のいっぱい出ていった。今からは、私は成功するだろう」と喜んで来て、お婆にお礼をしたら、
「よかったねぇ。もう今からは、体も健康していなさい。」と。その後からはこの娘も、上等になったという話も、お婆から聞いた。それから三月三日には、浜に下りて潮水を浴びなさいという話を聞いたよう。
平成元年九月伊良部町発行『いらぶの民話』掲載話
「蛇婿入り」の話そのものは、沖縄に限らず、日本全国各地にあります。また、数々の異類婿入り譚、すなわち、昔話のうち婿としてあらわれる動物の第一位は「蛇」です。三輪山伝説をはじめとする、神婚もありますね。本土では、三月三日に桃酒、九月九日に菊酒を飲むといい、とか、頭に針を刺したらそれがもとで蛇は死んでしまった、とかいうパターンがわりと知られているかもしれません。
沖縄の昔話は、どこか語り口につきぬけた明るさというか、拍子抜けするような・・・それもありか!みたいな風合いがあって好きです。